ブレーキの引きずり
コーナーの進入時にブレーキレバーをリリースするときは、パッと指を離してしまうのではなく、レバーを握る力を少しずつ緩めるような感覚でジワーッと離します。
コーナリングの手順としては、まずコーナー手前の直線部分で車速を落としますが、その時に完全にコーナーを曲がり切れるスピードまで減速するのではなく、少しだけ速いと感じるスピードまで速度を落とし、バイクを倒しこむに従いレバーを握る力を緩めて、ブレーキを引きずったままクリッピングに向かっていきます。
これはフロントブレーキをかけたことによって沈んだフロントフォークを、沈めたままにしておくために必要なテクニックです。
ブレーキレバーをコーナーに入る手前でパッと離してしまうと、フロントフォークがスッと伸びてきてしまい、コーナーの進入でバイクを寝かしづらくなってしまいます。
ブレーキング時に体を起こしてそのままバイクを寝かせようとすると、フロントの荷重が減って、どうしてもフロントタイヤの接地感が不足しているように感じてしまいます。フロントブレーキを引きずることで、フロントへ荷重を残してフロントフォークを適度に沈めることができ、それが路面にタイヤを強く押し付ける力となって働くので接地感が向上します。
ブレーキレバーの遠さに関して、普段はあまり意識をしないかもしれませんが、繊細なブレーキングを行うためにはブレーキレバーの調整が大切です。
おすすめは人差し指と中指の第一関節がかかるような位置に調整することです。
これより遠いととっさの時に指が届きにくくなり、これより近いと握りやすくはなりますが、その分微妙なリリースが難しくなってしまうからです。
レバーの調整についても、ぜひ一度試してみてください。
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